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Activity Report 17 【産学連携プロジェクト】 「データ活用型店舗設計」の共同研究で魅力的な店舗体験を実現

  • 【産学連携プロジェクト】「データ活用型店舗設計」の共同研究で魅力的な店舗体験を実現

左から上智大学 経済学部 経営学科 大竹恒平准教授、ソフマップ取締役執行役員 松橋章仁、ソフマップ産学連携プロジェクト代表者 天野純也

ソフマップは、上智大学 経済学部 経営学科の大竹恒平准教授を中心とした研究グループと共同で「データを活用した魅力的な店舗づくり」をテーマに、産学連携プロジェクトを2020年より推進しています。 当社はこれまで「お客様第一主義」を経営理念とし、すべてのお客様に最高のサービスを提供できるよう、様々な取り組みを行ってきました。特に“ソフマップに来店することによって得られる特別な店舗体験”をしていただけるよう、データ分析を活用した店舗設計を実施しています。

【産学連携プロジェクト】「データ活用型店舗設計」の共同研究で魅力的な店舗体験を実現

取り組みの背景

近年、EC市場の拡大や新型コロナウイルスの影響による消費行動の変化に伴い、実店舗の役割は大きく変化しています。店舗ならではの“体験価値”を創出するためには、来店されるお客様の属性や購買目的を適切に把握することが不可欠であり、様々なデータを分析し、その結果を活用した店舗設計が求められています。中でも、視線の動きに関するデータはお客様の興味・関心や意思決定プロセスなど、多くの情報が含まれており、“お客様にとってより魅力的な店舗体験”を提供するために重要な研究課題です。 当社は、実店舗を使用してデータ取得から分析・検証までを一貫して行い、実務に直結する改善策を導入できる環境を強みとしています。小売業におけるデータ活用の先駆者を目指し、マーケティング領域におけるデータ解析を専門とする上智大学の大竹恒平准教授をプロジェクト代表者に迎え、中央大学の生田目崇教授、東海大学の中島仁修士課程からなる研究グループとともに、2020年から共同研究を進めてきました。

取り組み事例

1)ソフマップAKIBA パソコン・デジタル館での実証実験 2022年12月

多層階店舗であるソフマップAKIBA パソコン・デジタル館においてアイトラッキングデバイス(視線計測装置)を装着した被験者の視線データと動線データを収集し、動線に基づき作成した社会ネットワークにおける中心性指標を用いた「重要な棚」の特定と、お客様が最も目にしやすく、手に取りやすいエリアである「ゴールデンゾーン」を特定しました。 この分析結果をもとに、VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)の観点から、棚の配置変更やメイン商品の陳列・展示方法の改善を進めています。

ソフマップAKIBA パソコン・デジタル館

ソフマップAKIBA パソコン・デジタル館

2)ソフマップ 大宮店での実証実験 2025年2月

1フロアで構成された大型店舗であるソフマップ大宮店において、フロア構成や来店されるお客様に応じた店舗設計の改善に向け、実際にご来店されたお客様のご協力のもと2日間にわたるデータ収集を実施しました。 収集したデータをもとに、多層階店舗と単層階店舗の比較分析を行い、来店客の価値観や属性に応じたレイアウト改善に活用していきます。 また、視線データを活用した店頭POP広告の効果測定や、POSデータ(販売データ)との統合分析による商品間の関係性を考慮した販売戦略の立案など、多様なデータを活用したマーケティング手法の開発にも取り組んでいます。

ソフマップ大宮店

ソフマップ大宮店

  • 実際に実験で使用されたアイトラッキングデバイス

    装着イメージ① 実際に実験で使用されたアイトラッキングデバイス

  • 装着イメージ②アイトラッキングデバイスを装着している人の視線の向きを計測している様子

    装着イメージ② アイトラッキングデバイスを装着している人の視線の向きを計測している様子

アイトラッキングの測定結果(2025年2月大宮店での実証実験)

大宮店で行った実証実験では、実際にアイトラッキングデバイスを装着したお客様に店内でお買い物をしていただきました。以下、2枚の画像はアイトラッキングデバイスを装着したお客様の視界で、店内の商品棚を映しています。(※デバイス装着者にはデータは見えていません。)

  • ヒートマップ

    ■ヒートマップ 注視された場所と注視時間の長さを色で示しています。 赤色で示されている箇所はより注視時間の長い場所を表しています。

  • スキャンパス(視点経路)

    ■スキャンパス(視点経路) 視点移動の順番や注視時間の長さを示しています。 ①~⑩までの数字は視点移動の順番で、円が大きいほど注視時間が長い場所を表しています。

研究プロジェクトメンバー

大竹 恒平 准教授(上智大学)代表者 生田目 崇 教授(中央大学) 中島 仁 修士課程(東海大学)

今後の展望

実験結果は、陳列の見直し・POPの配置や内容の見直し・棚の高さや背景色の見直しなど、売り場の改善に反映しています。今後も当社は、データを活用した最先端のデータドリブン・マーケティングを推進し、ご来店されるすべてのお客様にソフマップだからできる魅力的な店舗体験をしていただけることを目指して、共同研究に取り組んでいきます。