ソフマップは産学連携の取り組みの一環として、今年で10回目を迎える大学生コンサルティングコンペティション「ConCom2025」の課題提供企業として参画しています。 「ConCom2025」とは、一般社団法人ConCom運営委員会(代表:東海大学経営学部 教授:田畑智章)が主催する企業・自治体等の組織が抱える「解決したい経営上の課題」に対して大学生がチームを組んで解決に向けたアイデアの発表を行う「プレゼンテーションパート」と、そのアイデアを実際に具現化していく「アクションパート」を通して企業・自治体と協働で実現を目指す取り組みです。 このたび、2025年9月20日(土)に東海大学品川キャンパスで「プレゼンテーション大会」が開催されました。
プレゼンテーション大会について
ソフマップが大学生のチームとともに取り組むテーマとして「デジタルデバイド解消事業」を設定し、事前に共有した4つの課題のうち、1つ以上を提案に組み込むことを条件として8月に一次審査を行いました。本審査のプレゼンテーション大会には10チーム45名が集まり、大学生の皆さんから発表された柔軟な発想と多彩なアイデアには驚かされるばかりでした。そんな多様なプレゼンテーションの中で、特に優秀な解決策を提案した3チームを厳正な審査の上、選出し表彰いたしました。
| デジタルデバイド解消事業における課題について | |
|---|---|
| ①ソフマップ他部門への送客に繋がるアイデアを考える | ②費用やリソースが少ない取り組みを考える |
| ③収益化できる新しい仕組みを考える | ④新しいユニークな取り組みを考える |
受賞チームの紹介
最優秀賞「チームメンチャン」
〈内容〉 高齢者施設でのスマホ教室の開催をきっかけとした他部門への送客アイデアの提案
高齢者施設でスマホ教室を開催することで、移動なしで教室への参加が可能になり移動に対しての負担の軽減につながります。また、デジタル格差を少しでも減らすことに加えて、入居者のご家族にも企業の認知拡大を図ります。また、アフターフォローとして、新たなスマホの購入・乗り換えの支援を行うとともに店舗でのサポートも受けてもらえる体制を作ることで継続的にサポートを受けてもらえるように体制を構築します。
〈評価ポイント〉
高齢者施設という「これまでにない販路」に着目し、デジタルデバイドの解消とビジネスを結びつけた点を高く評価しました。 単なる社会貢献にとどまらず、ソフマップのブランド価値向上や他部門への送客効果など、事業としての成長性を明確に描いている点が印象に残りました。 コスト試算や過去事例との比較も的確で、提案内容の具体性と実現可能性が際立っています。 社会課題への洞察とビジネス的発想をバランスよく融合させた点に、学生ならではの柔軟な視点を感じました。 収益性と社会的意義の両立が期待でき、共に取り組むことでさらに発展が見込めると判断し、最優秀賞に選出しました。
第2位「チームてぃーぼー」
〈内容〉 児童養護施設でのスマホ所持率向上と社会貢献活動へのアイデア提案
高校生の約99%がスマートフォンを所持している一方で、児童養護施設に入所する高校生のうち3割はスマホを持てていない現状があります。(※)そこで、児童養護施設に入所している児童に無償でスマホを提供し、その後「支援を提供する側」として高齢者に向けてスマホ教室などを開催しデジタルデバイド対策を図ります。 ●支援展開を計画 ステップ.1 児童養護施設に無償でスマホを提供し操作方法をレクチャー ステップ.2 児童養護施設の児童たちに「支援を提供する」側として高齢者施設のネットワーク環境構築支援を委託 ステップ.3 地方自治体と協力し、ネットワーク機材と運用ノウハウの広域展開を実施 ※出典 スマホ里親ドットネット「児童養護施設に入所している高校生の スマートフォン等の所持に関する調査結果」2019年2月
〈評価ポイント〉
支援を「受ける側」から「提供する側」へと成長させ、高齢者施設のネットワーク支援へとつなげる発想がとても印象的でした。継続的で自立的な支援モデルとしての完成度が高く、社会課題をポジティブな循環に変えていく視点が光りました。 3ステップで段階的に支援を広げていく構成もわかりやすく、ソフマップが関わることで生まれる効果や展開の可能性が具体的にイメージできました。 児童の成長支援と地域貢献を両立しながら、企業のブランド価値向上にもつながる点を高く評価しています。 社会課題にまっすぐ向き合い、ビジネスの力で解決を目指す姿勢に、未来を担う人材としての頼もしさも感じました。
第3位「チームニコイチ」
〈内容〉 体験型スマホ教室の開催へのアイデア提案
既存のスマホ教室を「体験型イベント」として拡大させ、様々なミッションを設定し、チャレンジしながら楽しくパソコンやスマホの操作を学んでもらえるデジタル体験会を開催することで、幅広い年齢層のデジタルデバイドの解消を行います。体験会終了後にはクーポンの配布やポイントカード会員限定のプレゼント企画を行うことで他部署への送客にもつながります。
〈評価ポイント〉
既存のスマホ教室を「体験型イベント」へと進化させた着眼点を最も評価しました。 ミッション形式によるゲーミフィケーションの導入は、高齢者の学習意欲と継続的な参加を促す効果的な仕組みとなり得ます。 体験後のクーポン配布による他部門への明確な送客導線が設計されており、イベント単体で終わらせない事業連動性が高く評価できます。アイデアを具体的に落とし込んだ実行力に期待します。
アイデアを形にするために。いよいよアクションパートが始動!!
最優秀賞に輝いたアイデアを基にプロジェクトを具現化するため、プレゼンテーション大会に参加したメンバーでチームを再編成し、アクションパートをスタートしました。10月3日(金)に当社eSports Studio AKIBAでキックオフミーティングが開催され、新チームは「情報収集班」や「コンテンツ作成班」など3つの組に分かれて、2026年2月に予定されている「最終成果報告会」に向けて動き出しました。今後のアクションパートの様子は後日「後編」として公開いたします。